このエントリーは2019年09月23日に当時運営していた「お受験、始めました」に投稿した記事を再投稿したものです。
まずはこちらのコラムをご覧ください。
このコラムを執筆された「よんてんごP様」が、教育ボランティアに携わっていた頃に出会った小4女児について書かれたものですが、率直な感想を申し上げると、非常に恐ろしいの一言に尽きます。
ひらがなの読み書きが全くと言っていいほどできず、あまつさえ鏡文字。
カタカナや漢字も書けず、算数に至っては四則計算がまともにできない。
九九が全く身についていないので割り算なんてできるわけがなく、まるでクイズに答える感覚で適当に数字を言い当てるだけ。
基礎学力以前に考える力が全く備わっておらず、学力が小1レベルだというのに保護者はまるで無関心。
しかしこの女児、他人に媚びる能力だけはあるようで、男性に擦り寄っては体に触りまとわりつくという早熟さ。
このコラムは、女児の行く末を案じた言葉で締めくくられていますが、女児のその後については書かれていませんでした。
小4の時点で小1の学力も満たない点や、学校側の再三に渡る呼び出しに一切応じない保護者。
しかも父親に至っては行方不明。
完全に見捨てにかかっている担任作者にもわからない女児のその後
・・・何とも恐ろしいものを感じました。
これはあくまで私の想像の域を超えないのですが、この当該女児について感じたことを書かせてください。
この当該女児、家庭内が劣悪なのは言うに及ばずですが、恐らく・・・
その・・・ごめんなさい。
はっきり書きますね。
知的に遅れがあるんじゃないかと思いました
。小学校入学時に知的障害が判明したケースは割と多いそうで、多くの場合は小学校3年生以内で判明するそうです。
小1では、どんぐりの背比べのようなところがあり大きな差は見受けられませんが、小2になると、徐々に学力差が出始めるようになります。
覚える漢字の数が140もありますし、更にかけざん、単位の基礎などを習いますので、この時点で知的障害が判明するケースが散見されるそうです。
更に小3になると、算数だけでも分数に小数、単位の計算に二等辺三角形など徐々に複雑になりますし、国語についても覚える漢字の量だけでなく文章の量が徐々に増えてきます。
科目が増えて社会に理科が加わり、四方位や地図記号、都道府県などが出てきますのでより顕著なものになるでしょう。
当該女児の担任もそれらの点を危惧して保護者に知らせようとしたのでしょうが、肝心の保護者が知らん顔では打つ手なしですよね。
前述で家庭内が劣悪と書きましたが、学校側の連絡に応じない上に個人面談にも応じない時点で劣悪としか言いようがありません。
劣悪な環境と疑わずにいられなかったのは、小4の時点で大人に媚を売っている点。「よんてんごP様」のコラムを拝読させていただく限り、単なる人懐っこい子どもの域を超えた甘え方で、その様は場末のホステスのように映りました。
まさかとは思いましたが・・・性的虐待を疑いました。
性的虐待を受けている子どもの中には、こうして大人に媚びる傾向が見られるそうですので。
コラムを読み終えた時、私も「よんてんごP様」と同じく当該女児の行く末を案じました。
今頃どこで何をしているのでしょう。
運よく女児に手を差し伸べる大人が出現して良い方向に向かっているといいんですけど。
最後に・・・
先日、この本を購入して読みました。
実は間違って電子版で購入したんですが、ワード検索ができたので結果的には電子版でよかったのかもしれないです。
医療少年院に収容されている少年たちの多くが発達障害や知的障害を見過ごされてきた子どもたちだそうですが、もしも適切な措置がとられていればと思うと居た堪れなくなります。
発達障害や知的障害を見過ごされている上に、自己肯定感が低い少年たちを更生させるには反省させるだけでは意味がないということがよくわかる内容です。
そもそも「反省」とは何かが全くわかりませんし、「相手の気持ちを考える」ことが理解できていないから。
「相手の気持ちを考える」機能が生まれつき壊れていて、何の措置もとられないまま気づいたら医療少年院に収容されていたのかもしれません。
要するに考える力が身についていないから。
タイトルにもある「ケーキの切れない」にしても、同じ形・同じ大きさにケーキを三等分できない点からもおわかりいただけるように発達面や知的面の遅れを見過ごされてきたがために生きにくさを抱えた挙句に犯罪に手を染めたことが伺えます。
もちろん「ケーキの切り方」で全てがわかるわけではありません。
また、この本には「認知機能」という言葉が何度も出てきます。認知機能とは、
- 記憶
- 知覚
- 注意
- 言語
- 推理
- 判断
の知的機能を指します。
と言うそうです。
この認知機能こそが人間の知恵であり、学力の基盤となるのでしょう。
では、五感や認知機能のどれかが壊れていたら?
それこそ間違った情報や断片的な情報しか得ることができませんし、この本で言うところの歪んだ情報しか得ることができず、やがて歪んだ行動に出るというのです。
もしも、もっと早くからコグトレ(認知機能トレーニング)を行っていれば、それを提案する大人に出会えたらと思うと恐ろしいものがあります。
コグトレについての詳細は、本書に詳しく書かれていますので是非ご覧ください。
この本は特に発達障害に関心のある方に読んでほしいと強く思います。
まぁ・・・本音を言えば、子どもの発達障害を頑として認めない保護者にこそ読んでもらいたいところですけど、どうせそんな保護者に限って読むわけないだろうね。
【追記】
ちなみにコグトレの教材は小学校受験のペーパーと全く同じ内容です。
小学校受験におけるペーパーテストが何故必要なのか?お気づきの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これまでは学校別知能テストこそがペーパーテストだと解釈していましたが、それ以上にペーパーテストを通じて認知機能をチェックするためのテストではないかという気がします。
認知機能に躓きがあると学年があがる毎に授業についていけなくなる恐れがありますし、特に私立小は校風を重んじますので、学校生活に支障をきたすと校風に合わないと見なされる恐れもあります。
そうした悲劇を避けるためにもペーパーテストで判断しているのではないでしょうか。
ご興味ある方は、こちらも併せてご覧下さい。