ある意味、貴重な本

【注】 この記事はお受験ブログに投稿していたものを再編集したものです。

2007年に「お受験ちゃん」と題した小学校受験合格記が出版されました。
副題に「すべっちゃった体験記」とあるように小学校受験「不合格記」ですが、Amazonや書評サイトでは酷評されまくり状態。

さて、この「お受験ちゃん」について・・・。
私がこの本の存在を知ったきっかけはサブカル母様のブログでしたが、既に絶版になっていたので、古本で購入しました。
著者は女性で所謂ギョーカイ人当時保育園児の長女「ウカリちゃん」が本書の主人公。セーラームーンのような制服にお城のような校舎、そんな娘を華麗に送迎する自分の姿に憧れて「西洋平和小学校」受験を決意。個人経営の幼児教室に入会し、お受験の日々が始まるわけですが・・・確かにAmazonのレビューや書評サイトで酷評される理由がわかる内容でしたし、サブカル母様が「反面教師」と評するのも納得できる内容でした。
当時、受験準備中だった私でも不合格の理由がわかる気がしたほどでした。不合格の理由は、ズバリ「それ、やっちゃダメ!」の連続だったこと。では、どのあたりが「それ、やっちゃダメ!」な点なのか、そのポイントを次のとおりにまとめてみました。

ブランドで学校を選ぶ
「西洋平和小学校」は良家の子女が通っていることで有名なお嬢様学校。「ウカリちゃん」の資質を度外視してブランド校を選ぶのは如何なものでしょうか。
あと、この著者は他校の説明会にも参加しているようですが、全てブランド校なんですよね。

噂に振り回されすぎ
関東であろうが関西であろうが、スリッパの材質なんて誰も見ちゃいません。
革のスリッパでなければいけないなんて噂をどうして信じるかな。

ブランドにこだわりすぎ
志望校選びからもわかるように、著者のブランド好きっぷりが随所に見受けられました。
「ウカリちゃん」の受験服は全身ファミリア、著者のスーツはミスアシダにバッグはフェラガモ。健康診断書はあのセレブ産院。う~ん・・・。

ペーパー一辺倒な印象
本書では「ウカリちゃん」がくる日もくる日もペーパーをこなし続ける描写が多々ありますが、面接対策まで手が回らなかったのか本番は緊張のあまり、消え入るような声だったそうです。
考査当日、一本橋遊びをしていた際に受験生の女児から「お先にどうぞ」と譲ってもらうばかりだったという点から行動観察対策もあまり行っていなかったことが本書で窺えます。

これらの点からお分かりいただけたように、著者は、小学校受験のなんたるかをよく理解しないまま小学校受験にチャレンジしたことが窺えます。小学校受験の何たるかをよく理解していなかったが故に妙な噂に振り回されたり学校選びを誤ったわけですが、同時に全身ブランドで固めても合格できないことや、ブランドで学校を選んではいけないと警告してくれている貴重な本でもあります。まさにお受験版・しくじり先生とも言うべきですね。

しくじりの連続とも言うべきお受験顛末記ですが、実は、この本には五つの潤いがあります。
まず一つ目の潤いは、不合格になっても決して怨み事を言わなかったこと。
時々、不合格になった途端に志望校への怨み事をこぼすなど「すっぱい葡萄」を地で行く残念な親を見かけますが、著者は、決して「すっぱい葡萄」にならず、街で見かけたお受験親子を応援し続けていたそうです。
二つ目の潤いは、何だかんだで家族仲がいいこと。
もうね、これが一番!
三つ目の潤いは、長男を中学受験に合格させた実績があること。
きっと著者は、中学受験向きなのだと思います。でも、これってすごいことですよ!
四つ目の潤いは、著者自身が前向きな性格であること。
「ウカリちゃん」は、近所の公立小に進学することになりましたが、学校でたくさんの友だちを作り、地元のサッカーチームの紅一点として活躍しているそうです。
こうして「ウカリちゃん」が毎日を楽しく過ごせるのは、著者が前向きだからではないでしょうか。
五つ目の潤いは、著者が自分自身を楽しんでいること。
著者は仕事に育児に追われる一方でサンバカーニバルで踊るなど多彩な趣味を持っておられます。
そうです。ママは子どもの教育一辺倒になるあまり、自分自身をないがしろにしてはいけないのです!

確かに反面教師の側面がある本ですが、自らの失敗談を出版したその勇気は評価されるべきではないかと私は思います。

小学校の卒業式に袴ってどうよ?

【注】

この記事はお受験ブログに投稿していたものを再編集したものです。

『小学校の卒業式に袴』が問題視されて久しいですが、今でも卒業式に袴問題は各公立小で頻発している模様。

で・・・私の心の声を書かせていただきます。

「私立小で良かったと胸をなでおろしています!!!」

(↑ここ、伊武雅刀風にw)
いや、ホントに。

・・・さて

何故、小学校の卒業式に袴なのか?

親の自己顕示欲や「ニコプチ」などのJSおしゃれ情報に影響された女子児童もいるでしょうけど行き着く先は同調圧力に尽きるかな。
今も昔も公立小女子の同調圧力は目に余るものがあるし、年々袴の華美さがエスカレートしているのも同調圧力のあらわれではないでしょうか。

・・・で、私は言いたい。

小学生女子に袴は必要ない!!

と。

理由はズバリ小学生に袴は似合わないから。
そもそもですよ?
女子大生の袴と小学生の袴を比較してみてください。
どちらが似合うか一目瞭然ですよね?
あの寒々しくて殺風景な体育館や無機質な校舎を背景に華美な袴って絵面的におかしくでしょ?
どのくらいおかしいかを例えると、温泉街にゴッドフェニックスが低空飛行してるくらいおかしいんですよ。
イオンモールの駐車場にポインターが駐車してるくらいおかしいんですよ。
・・・ってヲタネタはもういいって?失礼しましたw
足元が上靴ってだけでも大概なのに、和装のマナーが身についてないからすぐに着崩れして折角の袴が台無し。
あまつさえ袴に合わせてセットしたであろうケバい髪型に加えてノーメイクなもんだから「夏休みを境にグレた子」にしか見えないんだわ。
娘が通う予定だった地元の公立小も女子児童の大半は卒業式に袴なんだけど、民度が低い小学校ほど袴が多い傾向があるってのは私の偏見かなw

一刀両断しちゃうと

風景に合ってなくて不格好
年齢不相応で不格好
和装のマナーが身についてなくて一層不格好

不格好の三重苦ってことです。

そこへきて

袴じゃない女子児童を陰で笑うなどの仲間はずれ
着崩れやトイレが上手くできないなど卒業式の進行の妨げ
先生方に着付け直しなどをさせようとする保護者

という迷惑な三重苦も加わってるわけですね。

「卒業式に何を着ようが自由でしょ?」と嘯く人に言いたい。
袴を着ることを断罪しているわけではありませんが、自由を主張する前に公共心を守ろうね。
公共心って何かわかるかな?
人様に迷惑をかけたり不快な思いをさせてはいけませんってことね。
公共心を守らないことが不格好に見える原因であり一番の迷惑行為だってことに気づきなさい。

最後になりますが、同志社国際初等部の卒業式の様子をご覧ください。
なんとインターナショナルな光景でしょう!
こんな卒業式、かっこよすぎる!!
ちなみに姉妹校である同志社小の卒業式には袴着用の女子児童などひとりもいないそうですよ。
品格のある学校は違いますね。やっぱり。

【参考リンク】